ミュージックビデオ撮影のスケジュールと裏話
こんにちは。
今回は新曲が出ると必ずと言っていいほど制作されるようになったミュージックビデオについてです。
まず、ミュージックビデオ(MV)とプロモーションビデオ(PV)の違いについて説明します。
どちらも同じような意味で使用されることが多いので同じものと思われがちですが、実は明確な違いがあります。
MVは、作品としてその音源にマッチする映像を撮影したもののことを指します。
音楽と合わさった映像自体が一つの作品になっているため、単体で販売されることはなく、大抵初回限定版などでCDと一緒に同封されているDVDに収録され販売されています。
音楽番組などで楽曲を紹介する際に使用されるのも、PVではなくMVが一般的です。
一方、PVは楽曲の販売促進用の映像のことを指しています。
楽曲の購買意欲を掻き立てるような映像や、一種のあおり要素があるようなもののことで、アルバム等のトレーラー映像などがこれにあたります。
では次に、ミュージックビデオの撮影風景やスケジュールについて書こうと思います。
バンドやアイドル、撮影場所などで違いはあるかと思いますが、大まかな一日のスケジュールとしてはこのような感じです。
5時半 集合(バス移動)
7時 撮影現場到着(メイク等開始)
9時 撮影開始
21時 撮影終了(撤収準備)
23時 解散
MVの撮影は、都内から少し離れた場所で行うことが多いです。(シーンによっては都内の事もあります)
そのため、移動時間も長くなり、早朝から深夜になることも。
撮影中は事前にコマ割りが出ているので、同じシーン同士をまとめて撮影し、後の編集でつなげる方法をとっています。
例えば、学校でMVを撮影した場合、廊下のシーン、校庭のシーン、教室のシーンが動画内にちりばめられていても、映像の流れに沿って撮影されたわけではないということです。
それぞれの場所で撮影するとき、光や色味を調整するため照明やミストなどをかなり細かくセッティングするため、配置変更にも時間がかかることや、シーンによって日光の具合も関係することもあり、同じシーンごとに明るさなどが変わってしまう事を防いでいます。
しかし、外の景色が明るいうちに撮影をしたかったけれど、撮影が押してしまったりスケジュール的に夜になってしまったという場合もあります。
このような時は、撮影場所がすりガラスや窓の外が映らなければ、大量の照明を使い夜でも昼間に撮影されたように見せかけることもできます。
この方法は、ドラマや映画でも使用されることが多いですね。
ちなみに、ロケ地の話として大人数系のアイドルのMVは学校で撮影されることが多いです。
理由として、撮影にメンバー全員のスケジュールと監督や制作サイドのスケジュール確保が必要となり、何日も確保できないことが多く、ほとんどの場合1日で撮影を終了しなければなりません。
大人数が一日で撮影でき、シーンにバリエーションをつけることができる場所を考慮すると必然的に学校や病院等になってしまうのです。
アイドルであれば若い女の子たちが多いので、年齢的にも学校がしっくりくることが多いためという背景があります。
欅坂46「エキセントリック」