メジャーアイドルのマネージャーをしていた時の話 Part1 仕事内容編
バンドの紹介だけだと面白くなさそうだし、せっかくなので箸休めのゆるい雑談記事も追加します。
あまり知られていない業界や仕事、現場の様子などを書こうと思います。
まず、マネージャーってどんなことをするんですか?ってよく聞かれるんですが、執事です。本当に、完全に執事です。
仕事内容はここからここまでという決まりはないので、担当によってかなり変化すると思いますが、主にこんな感じです。
- スケジュール管理
- 各所への連絡
- 衣装準備
- SNS等のチェック
- CD関連
- ファンクラブ関連
- グッズ関連
- 手紙、プレゼントのチェック
- 現場同行
- 送迎
ここに書ききれないものもたくさんありますが、担当アーティストやタレントに関わることほぼ全部です。
まず、一番想像がしやすいスケジュール管理。
出演予定のイベントや、収録、撮影がブッキングしてしまったら大変なのでかなり入念に行います。
基本的に、大切な連絡やスケジュールのやりとりは文字に残すようにしているので、過去の連絡を遡ったりスケジュール帳で、すでに予定が入っていないか前後の予定も合わせて何度も確認。
1日に、いくつも現場があることがほとんどなので、一番効率よく現場と現場を繋げられる方法を探します。
特に夏の時期など、ライブやイベントが増えますが、CDのリリース等は予定通り行わなければなりません。
そうなると、レコーディングをしてその足でフェス会場に移動してライブをしたり、ミュージックビデオの撮影を早朝から深夜まで行って、翌日も早朝からライブの準備…なんてことも起こってきます。
タレントもマネージャーも夏は特に寝不足なことが多いです。
次に、各所への連絡。
マネージャーの仕事の3割くらいは連絡だと思います。
連絡かよ、楽じゃんって思うかと思いますが、結構大変です。
同時にいくつものグループでやりとりしなければならないので頭の整理が必要になってきます。
イベントの主催者と段取りの連絡をしたり、担当アーティストが複数の事務所に所属している場合(グループでの所属はA事務所、個人活動はB事務所、みたいな)は、関連事務所への連絡。
また、未成年の場合や、学生だったりすると学校や親御さんへの連絡も必要になったりします。
いつどんな連絡がくるのかわからないので、常に携帯電話が手放せない状態でした。
また、ライン等でやり取りするよりも、電話で話した方が早いので、主な連絡手段は電話が多いです。入社したばかりの頃は"電話は必ずワンコールで出ること"と上司に口酸っぱく言われてました。
同業とか、連絡が多い職種の方はあるあるかと思いますが、ポケットとかだとマナーモードで気づかなかったりするので、携帯を常に手に持つという職業病がつきました。
また、担当アーティストの規模にもよりますが、グッズやファンクラブの運営を別のところに委託していたりすると、チェックはすべてマネージャーの仕事。
例えば、生写真やうちわ、クリアファイルなど、写真が使われるものはかなり大変でした。
何百枚と撮影した中から、一番写りの良いものを選ぶ作業、その後はレタッチされた写真の最終確認などがあります。
ジャケ写やアー写もこの手順を踏みます。
先月(2019年6月)まで働いていましたが退職し、今は担当から外れていますが、普段はこんなことをやってたりしました。
仕事が深夜や、始発もないような早朝になることも多いので、何時に現場に入っても挨拶が"おはようございます"なのは業界あるあるですね。
ライブハウスや、音楽スタジオも結構受付で言われたりします、これ。
かなり大変なので、常に睡魔と疲労との戦いです。
もし憧れている方や、今目指している方が読んでくれていたら
- ストレスを溜めにくい方(上手な発散方法を知っている方)
- 体力がある方
- 24時間仕事に拘束されているような状態でも平気な方(色々な連絡が来続けるので)
とかは向いている仕事だと思います。
自分がこれまでに経験して一番きつかった現場は、
23時入り(ヘアメイク等開始)
→撮影場所へ移動
→6時振り入れ(ダンス練習開始)
→8時ミュージックビデオの撮影開始
→14時ジャケ写の撮影開始
→次の現場へ移動
→16時リハーサル
→19時~20時公開生放送収録
→次の現場へ移動(二つ隣の県)
→24時半ホテル着、就寝
→5時集合、ドラマの撮影(そのまま1週間泊まり込み)
この間、アーティストもマネージャーも休みなし。
送迎もマネージャーの仕事なので本当に体力勝負です。
でも、大きなイベントにパスを貼って出入りしたり、共演アーティストさんとご挨拶したりは結構楽しいです。
それと、大きなイベント会場の裏って、結構ケータリングが充実していたりするのでおいしいごはんがたくさん食べられます。
ロッキンとか、Barスペースがあったり、コックさんがいてバイキングみたいな感じになってたり。
ゆっくり食べられる時間はあまりないですが、ひそかな楽しみでした。
今回は、普段の仕事内容について書かせていただきました。
Part2では、イベントや大きなコンサート時のスケジュールについて書かせていただきます。
最後までお読みいただきありがとうございます。